現場見学会で実際の家を見て、イメージを言葉で伝えられるようになろう
この山梨県で、どんな注文住宅を建てるか、「家族が幸せになれる家」のイメージがかたまってきたら、いよいよ外に出て、どんな会社がどんな家を建てているのか、調べてみることにしましょう。
服を買うときには、お店で見て、手にとって、試着もしてみることが多いですよね。
そこまでしても、家に帰ってよく見てみると、「ちょっと派手だった」「手持ちの靴やバッグとうまくコーディネートできない」などといった理由で、結局袖も通さずじまいでタンスの肥やしになってしまう……そんな経験をしたことがある方も多いことと思います。
まして、これから買うことになるのは、「まだ建てていない家」です。
「こんな感じで」などと相手に伝えようとしても、はなはだ心もとないはずです。
「木の床がいい」というイメージひとつとっても、無垢材がいいのか、どんな種類の木をイメージしているのか、工務店に伝えることはかなり難しいでしょう。
そこでお勧めしたいのが、まず実際の家、建物を見ることです。
モデルハウスでは、自分価格を忘れずに!
大手住宅メーカーの場合は、住宅展示場でモデルハウスを見学できます。
住宅展示場は、1か所に何軒もモデルハウスが建っていますから、木造住宅はこんな感じ、鉄筋コンクリートの家はこんな感じ、と建物の違いなども実際に見ることができます。室内の仕様も見学できますから、床や壁の違いもよくわかります。
ただし、注意していただきたいのは、モデルハウスは「住むための家」ではありません。住宅メーカーが宣伝のために建てた家ですから、普通の家にくらべると、かなり豪華に作られていると思ってほしいのです。坪単価が100万円以上するような展示場も少なくないそうですから、
「この家がステキ!」
などと夢中になってしまうと、自分の建てる家の基準がわからなくなってしまいます。
無理をして高額な家になってしまうようなことにならないように、自分価格をイメージして、自分に必要なところだけをチェックするようにしましょう。
自分と等身大の家を見られる現場見学会がお勧め
お勧めなのは、実際にお施主様一家が本当に住むために建てた家の見学です。
人が生活するための家のこうした見学会は、多くの工務店が実施しており、お近くの工務店に連絡をとれば、実施日と場所などを教えてくれるはずです。
現場見学会は、クリーニングも済み、いつでも住める状態にあり、まだ引っ越していない段階の新築の家で実施されます。無理をして建てた豪華な家ではありませんが、お施主様のこだわりの部分を上手に取り入れた、自分価格の家です。
予算の面で無理をしていませんから、家族そろって幸せに暮らせる家がどのようなものか、その土台をしっかり理解していただけることと思います。
見学会の家は大切なお客様のものです
皆さん、マイホームを考えはじめる子育て世代の方が多いので、見学会には小さなお子様を連れていらっしゃることも珍しくありません。
大人にとっては大変参考になる見学会ですが、子どもはすぐに飽きてしまい、退屈してしまいます。そのため屋内を走りまわってしまうこともあります。
子どもですからしかたがないことではあるのですが、そういうときには、申し訳ありませんが、注意させていただくこともあります。
というのも、その家は、これからお施主様がお暮しになる家だからです。
万が一、傷をつけてしまったりすることがあると、やはりがっかりされてしまうことになるのです。
せっかく見学に来たのに注意されてしまうことは、お客様にとってはやはり不快なことだと思います。
それでも、どのお客様もご理解くださり、素直に聞き入れてくださいます。
そればかりか、ずっと後にご自身が家を建てられると、喜んで現場見学会のためにその家を提供してくださいます。
それは、できあがった家をきちんと丁寧に扱ってくれることを、ちゃんと理解していただいているかたです。
言いにくいことをあえて注意した結果、かえって信頼していただけているということになります。
新たなお客様を得たい、次の契約をいただきたいということばかり考えていたら、言いにくいからということで注意せずに黙っていたかもしれませんが、長い目で見れば、そこで黙っていれば次の契約をいただき続けることにはつながらなかったのです。
見学会の良さは、自分と等身大の家を見られるということ
さて、現場見学会を選ぶ際のポイントとしては、自分価格、もしくは少し上の家を選ぶということです。
そうした家を見学すれば、「自分の年収でもこんなにステキな家が建てられる」という実感をもてるようになります。
同じくらいの年収、同じくらいの年齢、家族構成も大体同じ、そんな等身大の家を見ることは、とても大事です。絶対に参考になるはずです。
車を買うときにも、買うつもりなら、高級外車のショールームには行きませんよね。
あたりをつけている車を扱っているディーラーで、試乗する人が多いと思います。現場見学会は、ちょうどそれと同じような感じです。
実際の建物を見ると、漠然と「木の床がいい」というのではなく、「あの家みたいな床にしたい」というように、具体的な話をできるようになります。
「ここを引き戸にするだけで、こんなに広く見えるようになるんだ」
「カタログだとそんなに良く見えなかったけど、実際に見ると白い床も明るくてなかなかいいな」
「なるほど、稼働できる棚って便利なんだな」
「キッチンの収納庫がたっぷりあれば、食器棚はいらないわね」
「うちも男の子ふたりだから、子ども部屋はあの家と同じ感じで大丈夫だ」
自分たちだけでは思いつかなかったような間取りの工夫なども、実際に見て、知識にすることができます。
何軒見ても、ムダになることはないでしょう。
見学会は共通点の多い参加者ばかりで和気あいあい
見学会にいらっしゃる方は、山梨で生まれ、家業を継がれた方、地元の企業にお勤めされている方など、県内で生活している方が大半です。
ですから、同級生同士がばったりと出会うこともあります。
「よう久しぶり、なんだ、お前も家を建てるのか」
「○○君は去年、立派な家を建てたらしいな」
「△△さんのところは、今、建築中なんだって」
そんな会話が飛び交って、いつのまにか「にわか同窓会」の歓談の場になることもしばしばです。
多くの皆さんは、子育て世代ですから、知り合いでなくても、すぐに打ち解けて、和気あいあいのムードになります。
そうしてお互いの家族から、貴重な情報を入手することもできます。
「○○の家は内断熱にしたそうだよ」
「この前見学した家のキッチンがすごくよかったのよ」
そんな情報が手に入るわけです。
こうした口コミは重要な情報源になります。よく耳を傾けて聞いておきましょう。
まとめ
いかがでしょうか。
こうして見学会でイメージをつかんでいただいた上で、いよいよ、具体的な建築プランを立てていくことになります。建築の知識がなくても、工務店の担当者と一緒に立てていくことになりますので、心配しなくても大丈夫です。