土地の良し悪しを見分け、工務店のプロと一緒に土地を選ぶ方法
山梨で幸せになれる家を建てるために、信頼できる工務店を見つけることができ、そして資金計画も立てたら、いよいよ土地を探し始める時期です。これは建築プランと並行して行っていきましょう。
土地選び、土地の購入は、工務店の建築士と一緒に
まず、土地選びについては、ひとつ大切なアドバイスがあります。
土地選びは、不動産屋さんではなく、「幸せになれる家」の建築プランをお願いした工務店の建築士と一緒に行きましょう。大工をやっていた設計者で、営業もやっているような人がいいでしょう。大工、設計社、現場監督、営業マンなどを兼任できる能力のある人がベストです。
不動産屋さんは、土地を高く売買するプロフェッショナルです。売れる土地かどうかということで判断をしますので、その土地が、あなたが幸せになれる土地かどうかということは、ほとんど考えてくれないと言っていいでしょう。
一方、工務店は、その土地の良し悪しを判断するプロフェッショナルです。
「家を建てるのに適している土地か」
「生活していくのに適している土地か」
といった観点から、土地を探してくれるのが、工務店の建築士です。
立地条件や法的条件からも、あなたの建築プランに合ったときかどうかを判断してくれますから、安心です。
土地は何度も見に行きましょう
候補地を絞り込んだら、土地は何度も見に行きましょう。
会社が休みの土日にでも行けばいいだろう、と思っていらっしゃるかもしれませんが、似たような時間帯に行くのでは意味がありません。
- 早朝
- 朝
- 昼
- 夕方
- 夜
- 真夜中
これらすべてについて、平日と休日の様子をすべて確認します。ここは「一生に1棟」のためですから、会社を休んででも、平日の様子も見てください。仕事も大切ですが、幸せな家づくりのために、なんとかお休みをいただいてください。
週末は静かな住宅街なのに、平日は工場の音がうるさかったり、平日は平穏なのに、週末になると観光地へ向かう車で渋滞している、なんでいう場合もあります。
中には、深夜そろそろ眠ろうかという時間帯になると、近くを通る高速道路の音が思いの他気になった、というようなこともあります。
曜日や時間帯を変えて見に行くのは、そうしたことがあるからです。
いずれも、その時間帯にその場所に来てみないと、知ることができない情報です。
また、雨の日や台風の日などにも出かけて確認してください。
水はけはいいか、側溝や近くの水路があふれていないかということなどは、土地を決める際の重要なチェックポイントです。台風の際に危険になるような看板や樹木はないでしょうか。
ここは山梨ですから、面倒がらずに、雪の日の様子も見に行ってください。除雪車はどこまで来てくれるのかなどは重要な情報です。路面が凍ると、歩くのすら危ないような坂道が近くにないでしょうか?
チェックしておきたいポイント
地盤の状態、法的条件などを確かめていきましょう。
細かいポイントとしては、ゴミ収集日も要チェックです。ゴミステーションの場所はどこか、カラスなどが集まっていないか、ゴミが散乱しているようなことはないか、といったこともよく観察してください。
近所にどんな方が住んでいるのかということも確認してください。住み始めてから、ご近所さんとの人間関係で悩まれる方は思いのほかたくさんいらっしゃいます。
一戸建てに住むということは、同じご近所さんとこの後の生涯をずっと付き合うということになりますから、トラブルの元になるようなことは極力避けておいたほうがいいでしょう。
土地を購入する前には、ご近所さんにご挨拶されることをお勧めします。
その際に、その土地の住み心地を聞いてみるとともに、そのお人柄なども確認しておくといいでしょう。もし、相性が合いそうもないような方がいらっしゃったら、いくら良い土地でも、やめておいたほうがいいかもしれません。
ご近所同士がなごやかな感じで話しているかどうかということも、見ておきたいところです。地域のコミュニケーションが良好なところは、やはり暮らしやすい場所と言えるでしょう。
ご自分と同世代で、同じように小さなお子さんがいる家庭が、ご近所にあるかどうかも、調べておくといいでしょう。子育て仲間がいれば、幼稚園や病院に関する情報も入りやすくなります。また、お互いに助け合えることもたくさんあると思います。
聞いて回らなくても、小さなお子さんのいる家庭は、庭に設置されたブランコや、玄関わきに置いてある三輪車などから、それとわかるものです。
交渉や契約はプロの手で
土地の価格は、値引き交渉をする余地があります。提示された金額に素直に応じるのではなく、思いきって値引き交渉をしてみましょう。
でも、土地の交渉や契約は、自分ひとりでしようとしないでください。
不動産屋さんとの交渉は、一般の人には少し難度が高いと思います。特に値引きともなれば、一筋縄ではいかないこともあります。
建築プランを建てた建築士と、宅地建物取引主任者に同行してもらいましょう。建築士が宅地建物取引主任者も兼任できるなら、それ以上のことはありません。
値引き交渉の役目も、工務店の建築士が引き受けてくれるはずです。
建物の場合、値引きした建物は、手抜き工事ではないかと疑う必要がありますが、土地の場合は、値引きしたからといって、その土地の土を運び出されてしまったり、狭くされてしまうような心配はありませんから、安心して値引き交渉ができます。ここで少しでも資金が浮けば、その分だけ、経済的に余裕が出てきますから、これはとても大事なことです。