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家づくりコラム

山梨の夏を涼しく過ごすための西日対策

毎日、暑い日が続きますね。

とくに耐え難いのが西日の暑さです。冬は暖かく気持ちがいいと感じることもある西日ですが、夏はサウナ状態になってしまいますね。

夕方になると、部屋にいられないほどの暑さに苦しむ方も少なくありません。

山梨県では、過去最高気温で甲府が5位に入っています。

甲府は盆地ですが、空気が乾燥しているので、蒸し暑いというより、焼けつくような暑さですね。

今回は、西日の暑さの対策についてご紹介します。

山梨はなぜ暑くなるの?

お住まいの方はよくご存じのことと思いますが、山梨県は盆地です。盆地は空気の動きが少なく熱がたまりやすいという特徴があります。

さらに、都市部ではコンクリートや乗り物、エアコンなどによって熱がたまりやすくなっているので、驚くほど高温になってしまうのです。

山梨県が高温になってしまうもう一つの原因は、フェーン現象です。

熱い空気が山を越えて吹き降ろすと、乾いた高温の空気になり、温度が上昇しまます。

海に面した地域では、海水によって高温になりにくいのですが、内陸で、しかも山に囲まれた山梨県は、高温の風が吹き降ろすことによって、猛暑になってしまうのです。

西日ってどうしてあんなに暑いの?

西日とは、いうまでもなく、西に傾いた太陽の日差しのことです。太陽の日差しは、沈む前に最も強く感じます。

太陽は午後いっぱい、日没までの長い時間、西日として家を照らし続けます。太陽で温められた家のコンクリートが熱を蓄積します。この熱が保ち続けられることと、昼間温まった地面や空気の温度が部屋の中に入ってくるために「西日は暑い」のです。

さらに、西日が当たる時間帯に、私たちは1日の疲れを感じるようです。疲れた身体で強い西日を浴びると、「暑苦しい」と感じてしまうのです。

西日は私たちの生活にさまざまな影響を及ぼします。

まず、室内も室外も気温が上がります。西に窓やベランダがある家では、お昼の前後から日が沈むまで、ずっと太陽の日差しを浴びることになりますから、室内の温度は上昇します。

バルコニーに面したキッチンなどでは、食物の衛生にも気をつけなければなりません。
エアコンをフル稼働しなければ室内の温度が下がらず、夏場の電気代はどうしても高くなりがちです。
家具や畳も日光を浴びて色あせてしまいますから、部屋のレイアウトにも注意が必要です。
家だけでなく、身体にも悪い影響を与え、シミやほくろが増える原因になります。

工務店が提案する、西日に負けないための対策

さまざまなものに悪影響を与える西日。暑さだけでなく、家具の品質や身体への影響を考えると、早急な対策が必要です。

窓に行う日よけで西日をカット!

手軽に西日の直撃から逃れたいなら、まずお勧めしたいのは遮光カーテンです。レースカーテンなどは涼しげに見えても、日光はカットしてくれません。

ただし、上で述べたように、西日が暑いのは、実際に照りつけている日光のせいばかりではありません。

長時間温められた地面や建物が、西日の時間帯に室内にこもって放射されるからです。

ですから、遮光カーテンは、西日が差し込みはじめてから閉めるのではなく、午前中のうちから閉めて熱を室内に入れないように注意することが必要です。もちろん、西日そのものもブロックしましょう。

遮光カーテンを閉めると、部屋はかなり暗くなってしまいますので、それを避けたい方は、ミラー効果のある糸を使用したレースカーテンなどをおすすめします。こうしたカーテンは、外光を通しながらも、紫外線を防いでくれます。

また、窓ガラスそのもので西日を防御するのが、UVカット率の高い遮熱フィルムを張りつけるという方法です。窓の上部に貼るもの、グラデーションカラーなど、種類も豊富です。剥がすのも簡単なので、夏場だけ使用するといったこともできます。

ただし、これらの方法は、西日によって窓ガラス自体やカーテンが暖まってしまうので、西日対策の効果としては、「そこそこ」です。本質的に西日対策をするなら、窓そのものに日が当たらない対策をするか、窓ガラスの性能を上げるしかないかもしれません。

古き良き日本の伝統的な西日対策

日本の夏といえば、日本家屋にマッチするすだれを思い出す人が多いと思います。

すだれは、家の外側に下げるだけで、カーテンよりも高い遮熱効果があるそうです。家の外に下げるものなので、カーテンのように熱をためこんでしまうこともなく、窓が熱くなるのも防げますね。

窓から少し離れた位置に下げるほうが遮熱効果は高くなります。

ちなみに、すだれというのは原料が竹で天井から下げるものの呼び名で、葦が原料の立てかけて使うタイプのものは「よしず」と言います。立てかけるだけのよしずは、使い方が簡単なので、お手軽に西日対策できますね。

こちらも古くからある日本の知恵のひとつ、打ち水です。
西日が入る庭やベランダに打ち水をすると、気化熱で空気を冷やすことができます。打ち水は日差しが強いうちに行ってしまうと、蒸発した水でなおさら蒸し暑くなることもありますので、日没を狙って行いましょう。

メリットだらけの西日対策、グリーンカーテン

近頃人気なのが、植物の力を借りてベランダや庭にグリーンカーテンを作るという対策です。

遮熱効果はよしずの2倍もあると言われ、育った植物が西日をカットしてくれます。

植物なら見た目にも涼しげですし、それを育てる楽しさも味わえるので、一石二鳥ですね。食べる楽しみまで加えれば、一石三鳥(そんな日本語はありませんが)にもなります。

おすすめはゴーヤやアサガオ、ヘチマ、キュウリなど、夏休みの植物観察の宿題を思い出してしまうような、夏のつる性の植物です。あとはネットを用意すれば、育てるだけです。

お子さんの自由研究や情操教育、食育にも役立つから、もうひとつ、一石四鳥と言えるでしょうか(しつこいようですが、そんな日本語はありません)。
ただし、無駄に伸びた枝の手入れなどはしなければなりませんので、植物を育てるのが苦手な人には、残念ながら向いていません。

庇をつけて西日を防ごう

これから一戸建てを建てようと思われている方は、あらかじめできる日射対策として、日射を遮ってくれる庇を窓につけることを考えてみましょう。スリットを入れることで、夏場の日射はカットするけど、冬場の日射は入りやすくしてくれるようなタイプのものもあります。サッシに付ける庇だけでなく、家の軒を出しておけば、なお効果的です。
窓に庇をつけるときには、窓が高いほど庇を長くしなければなりません。つまり、庇は、どちらかというと小窓の日射対策に向いている方法なのです。
ちなみに庇は1m以上突き出す場合は建ぺい率に含まれますので、新しく家を建てる場合には注意しましょう。

窓の性能を上げて西日をシャットアウトする!

これから一戸建てを建てるのなら、日射熱をカットするエコガラスや遮熱タイプの内窓にしておくのが賢い対策です。窓下の床面をウッドデッキにするのもいいでしょう。

日差しや採光、通風までコントロールすれば、快適に過ごせるようになるだけでなく、冷房が効率的になりますので、省エネ効果もあるのがうれしいですね。することができるのです。

今では、Low-Eガラスを使ったサッシが使っている家も増えてきました。これは中に特殊金属膜が設けられてるガラスで、断熱効果・遮熱効果があります。高断熱ガラスよりもさらに西日を遮断することができます。遮音性もあり、結露防止にもなりますので、窓にまつわる悩みをばっちり解決してくれます。

山梨の夏を涼しく過ごすための西日対策まとめ

西日による暑さは、疲労感や集中力の低下など、住んでいる人の精神状態にも大きく影響を与えます。風水などでも、西日が当たる部屋は凶作用があると言われているそうです。夕方の西日は、太陽自体のエネルギーが消耗しているため、マイナスのエネルギーとのこと。このため、西日を浴びることで、体力を消耗し、意欲がなくなってしまうそうです。
そんなことにならないように、今回紹介した対策の中から、ご家庭にあった方法をピックアップして、なんとか暑さを乗りきっていただければ幸いです。
ちなみに、2階建ての家よりも、平屋建ての家のほうが風通しがいいという傾向がありますので、ぜひ参考にしてみてください。

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