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家づくりコラム

家を建てる方に知ってほしい、新築の間取り図の用語

家づくりには、普段の生活で目にすることのない独特の略語や用語がたくさんあります。

間取り図を見ると、そんな言葉がたくさん並んでいるので、面食らってしまうかもしれませんね。

一般化している言葉もたくさんあり、たとえば「LDK」「動線」といった言葉は聞いたことがあるでしょう。

間取り図を見ると、ドアや窓の表記方法なども独特の記号で描かれていますので、正確に理解するにはある程度知識が必要になってしまいます。

ちょっと知っている、という人も間違えて覚えていたりすることが多いので、この機会に、正しく覚えられているか、チェックしてみてはいかがでしょうか。

ややこしい!新築一戸建ての建築基準法・都市条例などの制限

建蔽率(けんぺいりつ)

建築面積というのは、上空から見下ろした時の建物の面積のことです。

土地全体の面積に対して、この建築面積が占める割合が、建蔽率(けんぺいりつ)です。

土地には、建築基準法や都市の条例によって、建蔽率が制限がされていることがあります。

例えば建蔽率が40%以内と定められている地域では、それを超えた面積の建物を建てることができません。60坪の土地であれば、24坪までの建築面積の建物しか建てられないことになります。

ちなみに、西日を避けるために1m以上のひさしを設けると、建ぺい率に含まれてしまいますので、注意しましょう。

容積率

土地に対してかけられる面積の制限には、建蔽率(けんぺいりつ)以外に、容積率というものがあります。

建蔽率(けんぺいりつ)は建築面積、容積率は床面積です。

容積率の制限というのは、土地に対して、何%までの床面積の建物を建築してもよいかというものです。

例えば土地面積が50坪あったとして、容積率80%という制限のある土地では、建物の床面積の合計が40坪までしか建築することはできません。

北側斜線・道路斜線

建築基準法や都市の条例では、ほかにも制限があります。

北側斜線・道路斜線というのは、その名の通り、北から検討するのが北側斜線、土地が接している道路を基準に検討するのが道路斜線です。

建物の高さに関する制限で、地域によってはこれらの制限がかなり厳しく、2階建てであっても高さを検討し直さなければならないようなこともあります。

接道方向

道路に接していない土地には、家を建てることができません。

家を建てる土地には必ず道路が接しています。この、道路が接している方向を接道方向と言います。

例えば西側に道路が接しているような場合は、「西側接道の土地」という言い方になります。

場所や目的で異なる、新築一戸建ての窓や戸のいろいろ

引違い

最もポピュラーな窓の形態で、レールの上を横に滑らせて開閉するタイプの窓や戸です。

片引き

引違いは2枚の戸が動くつくりですが、片引きは1枚の戸を開閉するタイプの窓です。開閉しない側は壁になることが多く、スペースが限られているところに開閉口を配置しなければならないような場合に使われます。

両引き(引き分け)

引き違いと同じく2枚の戸ですが、1本のレールの上に戸が設置されており、両サイドへ開きます。大きく空間を開放することができるので、大きな物を搬入する出入り口に使われます。

片開き戸(片開き扉)

引き戸ではなく、ノブのついたドア状の戸です。各部屋への出入り口や玄関で使用されます。

両開き戸(両開き扉)

片開き戸が2枚つらなったもので、開放できる空間が片開きの2倍になります。広めの玄関などで使用されます。

親子扉(親子戸)

両開きの戸と同様2枚のドアがつらなっていますが、片方の扉がもう一方にくらべて小さくなっています。これも主に住宅の玄関に使われます。

折れ戸

浴室やクローゼットなどに使われるドアで、アコーデオンのように折れて開く戸です。

掃出し窓

床の高さから頭の上まである大きな窓です。リビングなどによく使われ、庭やベランダのように部屋から直接外に出る場所に設置されます。

腰窓

最もポピュラーな窓で、下枠が人間の腰程度、90cmぐらいの高さにある窓です。

スベリ窓

縦スベリ窓(縦辷り窓)と横スベリ窓(横辷り窓)の2種類の窓があります。戸における「片開き戸」にあたるものです。「両開き戸」にあたる、両方に開くものは両スベリ窓と呼ばれます。

はめ殺し窓

開くことのできない窓です。日光を取り入れることが設置の目的です。

山梨で新築一戸建ての間取りを考えるならおぼえておきたい用語

動線

人が生活をする上で、日常的な人の動きを表す線を「動線」と呼びます。「〇〇動線」というように使います。
よく耳にするのは「家事動線」「生活動線」といったものでしょうか。
「家事動線」とは、家事を行う際に、その家事を行う人がどのように動くのかを想定したものです。主にキッチン周りを計画する際に使われますが、掃除の際の動きや、洗濯の際の動きなども、家事同線の一種です。

動線を考えることは、間取りを考えるために非常に重要になります。キッチン回りには家事動線、部屋の配置・コンセントの位置・電気のスイッチの位置などは生活動線というふうに、動線を意識せずに間取りを決めることは不可能といっても過言ではありません。
動線はお互いにクロスしないように、一筆書きのような動線を意識すると、無駄のない間取りを考えることができます。

〇LDK

〇には「3」「4」などと数字が入ります。LDKはリビング・ダイニング・キッチンの略で、日本語では居間・食卓・台所となります。
結構間違えておぼえている人が多いのは、リビングを部屋数にカウントしてしまうケースです。たとえば3LDKを「2部屋+リビング+ダイニング+キッチン」と思ってしまうわけです。3LDKは、正しくは「3部屋+リビング+ダイニング+キッチン」のことになります。

居室

居室とは、人が日常的に過ごす部屋のことで、具体的に言うと、リビング・ダイニング・寝室などが居室ということになります。
では居室と呼べないのは? たとえば洗面室・キッチン・トイレなどは居室と呼びません。建築基準法上では、居室には採光・換気・天井の高さ・排煙設備・仕上げ材といった制限があります。人が快適に生活をできるように、基準を満たした設計がされている部屋が、居室なのです。

納戸

居室には採光・換気・天井の高さなどの制限があると書きましたが、これを満たしていない部屋のことを納戸と呼びます。人が生活するには適した空間とはみなされず、主に物入れや倉庫として使わる部屋です。

ウォークインクローゼット

人が中に入り、衣服を出し入れできる広さのクローゼットを、ウォークインクローゼットと呼びます。
クローゼットという言葉自体、なじんでいない人もいるかもしれませんね。昔ながらの押し入れとクローゼットは何が違うのでしょうか。
和室にあるのが押し入れ、と思ってしまいますが、じつは、中にしまうものが異なるのです。押入れには寝具などをしまっていますが、クローゼットは基本的に衣類が中心です。このため、収納スペースとしてのサイズが異なるのです。
寝具(布団)中心の押し入れは、奥行き75cm以上あり、尺単位でできています。クローゼットはハンガーが横に並べられるように、50cm以上という奥行なのです。
外に面していて、土足のまま入れるようなクローゼットもあります。これはベビーカー、自転車のような外で使う道具を収納する空間で、シューズインクローゼットと呼ばれます。
ウォークインクロゼットという名前はちょっと長いので、間取り図には「WIC」などと略して書かれていたりします。

吹き抜け

1階の天井と2階の床がなく、上下階が連続したスペースです。リビングの上や玄関フロアの上などに設けられることが多く、他の方法では実現できない開放的な空間を演出できますが、冷暖房の効率が下がり、燃料費がかかってしまうというデメリットもあります。

まとめ ~山梨で家を建てられる方へ

今回は間取り図を正確に理解できるように、ちょっと専門的な用語について紹介してみました。

もちろんこれですべてではなく、他にもたくさんの用語や記号が間取り図には書いてあります。

眺めているだけでも楽しいものですが、これはどういう意味だろう?と思ったら、ぜひ施工をする工務店に聞いてみてください。

そこにその形式のドアや窓をつけるのは何のためなのか等、工務店が長年培ってきた知恵が、そこにはあります。

 

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